今月から3ヶ月間は毎月やくしの里のリハビリテーションについて特集していきたいと考えています。
老人保健施設という中で欠かすことが出来ないリハビリテーションをやくしの里では
どのような観点から考えていて、どのように実施しているかをお伝えできればと考えています。
当施設におけるリハビリは
作業療法士(OT)、理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)の
三分野からなる専門職が担っており、
3ヶ月連続リハビリ特集としまして今回最初に紹介させて頂きますのは作業療法士(OT)の中上OTです。
やくしの里におけるリハビリの考え方と作業療法について話していただきました。
やくしの里リハビリ部門 主任 中上OT
①やくしの里のリハビリについて
人生100年時代と言われる中、人生においての「生活」というものは各段階によって変化していきます。
リハビリ職種は、それぞれの段階における「生活」を最大限尊重し疾患などによって問題を抱えておられる方へ
御支援する事が仕事です。当然それは、ご高齢の方がご利用頂いている当施設でも同じです。
やくしの里リハビリ部門では、利用者様それぞれの御事情に応じた「その人らしい」生活を大切にし、
専門職の知見を活かした支援とご提案で利用者様のお役にたてればと思っています。
②OTについて
ご利用者様にとって施設での日常生活というものはご自宅での「家事」や「仕事」、「子育て」「趣味活動」
という今迄の人生の中核となっていたことから離れた生活となります。
その日常生活の中でいかにより良い「生活」をおくれるようになるか、我々作業療法士は作業という行為を通して「生活」の
課題を深堀りし解決していけるようにアプローチをしていくことをリハビリテーションの目標としています。
その為に、リハビリ職はもちろん、介護職や看護職といったフロアの他職種の方々とも連携して一緒に「生活」の
課題について考え、多職種からなるアプローチを実施しております。また、職員のアプローチだけではなく
ご本人様の要望に応じつつ日常生活の張り合いとなるような日課活動を一緒に考えています。
中々ご自宅と同じような「生活」は難しいですが、施設だから可能な、リハビリとしての作業を実施することで
施設の中でのご利用者様らしい「生活」を追及していきたいと考えています。
③コロナ禍における施設リハビリテーションについて
現在コロナ禍において、以前のようなリハビリテーションというものが行いにくくなっています。
多人数や長時間のリハビリ、声を出して歌を歌う等。
以前は出来ていたことも今では様々な制限が掛かっています。
その中で我々は利用者様の安全を第一にしつつも可能な限り身体機能を落とさず
少しでも施設での日常の「生活」をご利用者様が送れる様に努めています。
小人数や、短い時間、大きな声は出せないけどもマスクやフェイスシールド越しにご利用者様の表情や状態を観察し
なるべく今迄通りのリハビリテーションから離れない様に努力しています。